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東京湾岸地区の地震リスク(東日本大震災を振り返る・湾岸地区の地震対策-part10)

東日本大震災を振り返る・湾岸地区の地震対策-part9に続きまして、東京湾岸地区の地震リスクを調べてみたいと思います。


東京都では、地震に関する地域危険度測定調査をしており、都内の市街化区域の5,177町丁目について、各地域における地震に関する危険性を、建物倒壊危険度、火災危険度に加えて、前回から測定を始めた災害時活動困難度を加味し、総合危険度について測定しています。


●建物倒壊危険度(建物倒壊の危険性)

●火災危険度(火災の発生による延焼の危険性)

●総合危険度(上記2指標に災害時活動困難度を加味して総合化したもの)


23区全域としては、以下のような感じです。





色が黒い区域がリスクが高いエリアになります。

江戸川~江東・中央・港・品川・大田区の湾岸部はリスクが低いエリアとなっています。


★建物倒壊・火災リスク

では、東京湾岸地域の地域危険度を見てみたいと思います。各種値(危険度・困難度)は小さく、順位は大きく、ランクは小さいとリスクが低くなります。


現在月島や勝どき近辺は、再開発をしていますが、今までは建物倒壊や火災のリスクがありました。再開発に伴い、改善するものと思います。


★津波リスク


江東区のHPでは、津波の影響に関する記載がありました。


東京湾

平成24年4月に東京都防災会議より公表された「首都直下地震等による東京の被害想定」において、今後発生が想定される地震の中から海域内あるいは海域に近接するものが抽出され、それぞれ津波の高さが算出されています。これによると、江東区においては、元禄型関東地震(1703年の元禄関東地震をモデルに想定したマグニチュード8.2の地震)による津波が最大の高さとなり、その高さは最大約1.58m(満潮時に津波が発生するという想定で、最大潮位T.P.+2.55m程度(※))と算出されています。

また、同会議においては、発生の切迫性が指摘されている首都直下地震のうち東京湾北部地震を想定し、津波の高さを算出しています。これによると、江東区における最大の津波の高さは、最大約78cm(満潮時に津波が発生するという想定で、最大潮位T.P.+1.75m程度(※))とされています。

これに対し、東京湾内湾のうち江東区にかかる防潮堤の高さはT.P.+4.47m~+6.87mとなっており、想定しているあらゆる津波の高さを上回っています。


この記載によると、関東大震災型でT.P.+2.55m、直下型地震で最大潮位T.P.+1.75mであり、浸水は想定されていません。


 また、水門が閉まらなかった場合の想定もされており、閉まらなかった場合のシミュレーションを以下に記載します。


「首都直下地震等による東京の被害想定」各区における最大津波高の最高値とその場所



ちょっと図が荒いこともあり、中央区の「中央区地域防災計画(平成27年修正)」を見てみたいと思います。


津波浸水想定図

関東大震災型で水門が閉まらなかった場合、月島で最大1M,勝どき(1-4丁目)で最大50cmの浸水が想定されています。


一部、建物倒壊や火災危険度が高いエリアがありますが、近隣では晴海地区や佃リバーシティ地区が安全ですので、そちらへ避難することとなると思います。



避難場所等指定図

こちらは、避難場所等指定図の抜粋ですが、江東区湾岸地区(豊洲・有明・東雲)は、地区内残留地区、佃リバーシティ地域と晴海は、全域で避難場所になっています



地震に伴う東京湾岸地区のリスクを纏めてみました。

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