豊洲市場、地元住民の1/4が東京都への信頼失墜を理由に受入拒否!



ご存知の方も多いと思いますが、豊洲市場で千客万来施設を運営する予定であった万葉倶楽部が、撤退を検討しているようです。

その理由は、東京都が、築地を食のテーマパーク化し豊洲をIT利用した物流センターにするという方針に転換したことによるもののようです。

MXのニュースでは、豊洲近隣住民の方がインタビューに答えていますが、

・楽しみにしていたのに

・業者の言い分は当然であり、小池知事に責任がある

という内容でした。また、私の周辺でも今回のニュースを機に激怒している人が多くいます。

さて、Twitterにて以下のようなアンケートを実施しました。

結果としては、千客万来・風評被害解消、交通対策を条件として受け入れるべきだが59%で、26%が東京都への信頼失墜を理由に受入拒否 という内容でした。その他7%の方にもさらなる条件が必要という意見もありました。

1/4の人が、「東京都への信頼失墜を理由に受入拒否 」という意見は、東京都への深い不信感を表していると思います。

というのも当然で、東京都の無策によるものではなく小池都政における言動や施策により以下の問題が生じました

①イジメ、マンション価値低下に繋がる風評被害
:小池都知事自ら「豊洲問題」とあたかも豊洲全体に土壌汚染があるような表現をしたり、築地の土壌汚染と比して意図的に豊洲の土壌汚染をアピールしていると捉えられてもおかしくない小池都知事からの発表があった。それに伴い、メディアに偏った報道があり、風評被害が発生した。

②千客万来施設業者撤退の可能性
:小池都知事が東京都議選挙前に実施した市場に関する記者会見にて、築地は食のテーマパーク、豊洲はITを活用した総合物流センターという既存の考えとは異なる方針を打ち出した。その結果、事業の採算性や事業運営における契約前提条件の変更により、万葉倶楽部が、撤退を検討しているという報道がなされた。

いずれも、東京都議選を見据えた戦術であるという見方があり、意図的な施策により豊洲を中心とした地元住民において被害を受けたという評価であると思われます。

ただし、豊洲の住民が怒っているということがいまいち伝わりづらいので、その理由を紐解いてみましょう

まず端的にいうと、「渋滞や路上駐車を発生させる市場は迷惑施設であるのでできれば受け入れたくないが、豊洲しか候補がないという事なので、街づくりのための千客万来施設や地下鉄などの交通対策をしてくれたら受け入れるよ」という取り決めに基づいています。

そういう過程を経て、市場が移転する予定の直前には「そこで働く河岸の方もいるので、生田さんなどと一緒になって街を作っていこう!」という感じでした。その為、そもそもの地元住民の印象である”迷惑施設”、と言うことは躊躇気味でした。

詰めが甘いといわれる思われるかもしれませんが、行政である東京都がその経緯や取り決めを反故にするというのはなかなか想定できないのではないでしょうか。

小池百合子氏が都知事になって一年になりますが、当初は「市場が早く来てほしいけど、問題を解決してくれるのかな?」と思っていたら、「豊洲の風評被害を積極的にアピールしているかも?」そして、選挙前のいわば二枚舌【5年後築地に戻ってきてもいいよ!】という選挙を見据えたかもしれない発表を見て「小池知事は、選挙のことしか考えていなく、市場問題はそのツールなんだな」というのが、豊洲に住む人の印象かとおもいます。

以下、参考の為市場に関する経緯を豊洲地元視点で記載いたします。

<豊洲市場の移転に関する経緯>
◆平成15年:東京都議会

「今から約15年前、市場の豊洲移転が発表された際、地元住民は、”都市計画されていた素晴らしい景観の土地になぜ市場を移転させるのか”、”そもそもトラックの影響も心配”という意見であった」

以下、議事録

昨年九月、築地市場の豊洲移転を前提とした豊洲・晴海開発整備計画の再改定案が発表されました。これまでの計画では、居住機能に重点を置いたまちづくりになっていましたけれども、対象地域のうち豊洲地区の面積の実に四割を市場が占めることになったことから、今度の再改定案では、業務・商業、居住、市場などがバランスよく配置された複合市街地の形成ということを掲げています。その結果として、居住人口は当初の予定の三万一千人から一万三千人へと激減しています。この市場の移転計画に対して、元となる豊洲地区の住民の間には不安と戸惑いが広がっています。新市場の予定地である、いわゆる豊洲半島は、水辺から、レインボーブリッジを初めベイエリアの町並みが一望できるすばらしい景観を持っている場所です。平成十七年には半島を横断する形で「ゆりかもめ」が延伸し、交通の便も飛躍的によくなります。まさに都心居住のモデルである場所となるべきであったのに、そこになぜ市場が移転をしてくるのか、そんな声が聞かれます。

また、市場に流入してくるトラックによる影響も心配されています。築地市場には一日一万五千台もの車両が出入りをしています。築地市場の前に、日中のみならず深夜、早朝まで折り重なるトラックの列を見れば、地元の人が心配をするのも当然だと思います。とまっているトラックのほとんどは、エンジンをかけっ放しにしていて、アイドリング中の排ガスがもたらす環境への影響も大きなものがあります。
しかし、それにも増して問題なのは、一体市場がいつ移転をしてくるのか、どんな計画なのか、地元の人にはほとんど何も知らされていないことです。周辺の町会長さんなんかに話を聞いても、ほとんど何も知らない。もともとあった開発計画をチャラにして、これだけ周辺に大きな影響を与える施設を移転させようという割には、都は地元に対する説明責任を十分果たしていないのではないでしょうか。
◆平成25年:山﨑江東区長発言

「江東区は、東京都による土壌汚染対策の確実な実施、地下鉄八号線の延伸やバス路線の新設による公共交通機関の充実等「交通対策の実施」、「にぎわいの場」の一体的な整備、「環境まちづくりへの配慮」の四つの課題対応を求め、市場の受け入れを了承した」

 

最初に、築地市場の豊洲移転整備についてですが、平成二十三年七月に、東京都からの協議を受ける形で、四つの課題対応を求め、市場の受け入れを了承したところであります。
一つ目は、「東京都による土壌汚染対策の確実な実施」、二つ目に、地下鉄八号線の延伸やバス路線の新設による公共交通機関の充実等「交通対策の実施」、三つ目に、多くの区民や都民、観光客が訪れる「にぎわいの場」の一体的な整備、最後に四つ目として豊洲グリーン・エコアイランド構想を踏まえた「環境まちづくりへの配慮」であります。
これらの区の要望に応える形で、昨年の十一月に東京都から豊洲新市場の施設計画の概要と千客万来施設の基本方針案が発表されましたが、土壌汚染対策工事の完了後、工事に着工する予定でおります。
豊洲新市場の整備は、今後の本区の発展にとって特に重要な課題であり、全力を挙げて取り組んでいく必要があると考えております。
次に、中央防波堤埋立地の帰属については、本区におけるごみ問題の歴史的経緯を踏まえれば、本区に帰属することは当然のことであります。昨年からテレビや雑誌などのメディアで取り上げられはじめ、都民の問題意識を高めてくれましたが、これを良い機会ととらえ、区民と区議会、そして行政が一体となり、毅然とした強い姿勢で、取り組んでまいります。
東京都による土壌対策、交通機関の充実、賑わい施設の整備などを条件に東京都からの要請に受入を了承
◆ 平成29年2月21日 :江東区議会、豊洲市場の土壌汚染による風評被害への対応を求める意見書

「江東区議会は、(土壌汚染の)徹底的な調査及び対策と、豊洲地域の風評被害の拡大防止及び払拭のための対応を行うことを東京都に求めている」

このたび、豊洲市場において、建物下に土壌汚染対策のための盛り土がなさ れていなかったことに続き、地下水モニタリング調査では、国の環境基準値を 大幅に超える有害物質が検出されたことが明らかになった。このことについて は、本区議会としても、その徹底的な調査及び対策を東京都に求めているとこ ろである。 一方、この間、東京都が発信する豊洲市場の土壌汚染に関する情報は、場所 を限定することなく豊洲という地名を用いているため、あたかも豊洲地域全体 が汚染されているかのような印象を与え、当該地域全体の風評被害につながっ ている。 しかし、有害物質が検出された地域は、ガス工場の操業跡地に建設された豊 洲市場のみであり、影響地域は極めて限定的なものである。 よって、本区議会は、東京都に対し、土壌汚染に関する情報を発信する際には、豊洲市場の建設地がガス工場の操業跡地であることを明示する等、豊洲地 域の風評被害の拡大防止及び払拭のための対応を行うよう強く求める。 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
豊洲の地元住民的には、以下のような意見になるのでしょうか。

「東京都が依然として信頼性がない状態であれば、市場の受入を拒否する。信頼回復は簡単ではないが、確実な千客万来施設の運営、交通対策の実施、環境まちづくり対策、そして、東京都の失政による風評被害の対策を実施してほしい。特に、風評被害からの子供へのいじめは早急な対策が必要である。」