豊洲地区は30年後、本当に高島平団地になるの?

8月8日朝日新聞一面で「東京、そこにある老い」というテーマが掲載されました。

(参考;本日朝日新聞1面「東京、そこにある老い」というテーマで、掲載されました。

私は、豊洲の人口増を取材したいとのことで、先週の木曜日に1時間ほど、朝日新聞の記者さんと記事のような
自分のバックグラウンドを中心とした話をしました。正直、あの内容で一面に出るとは思いませんでしたね。

折角なので、示唆に富んだ記事だと思いますので、記者さんが書かれた記事を振り返ってみます。

 

■記事の前段(豊洲と高島平)

高層住宅の建設ラッシュで、豊洲の人口は10万7千人
豊洲北小は、都内一のマンモス公立小

と豊洲の紹介。

次いで、高島平の紹介で

中高層の集合住宅が64棟ひしめくように立つ東京都板橋区高島平団地
高島第七小は2007年、開校28年で閉校になった。
・1970年代、「東洋一の巨大団地」と呼ばれた高島平は、中流層が一気に流入し、満杯の小学校は校庭にプレハブ校舎を建ててしのいだ

記事の中央部には、写真とグラフ

・老老介護をする板橋の団地内の写真
・山手線を描き、池袋から北西に高島平、東京駅の南東に豊洲の地図
・1985年と現在の高島平2,3丁目の人口構成と豊洲の人口構成

老老介護の写真以外は、現在の豊洲地区と85年の高島平が一緒であるという印象です。

 

【人口構成図の対象2地域の人口と面積は大きく異なる】

まず、一番印象的なのが人口構成図です。対象の両エリアを調べてみました。

・豊洲地区は豊洲から塩浜などを含めた広義の豊洲地区で、人口10万人。面積は、30 km²。現在人が住んでるエリアで、6 km² 

・一方、高島平(2,3丁目)は、人口2万人。面積は、0.8 km²

豊洲は、高島平2,3丁目と比して、人口は5倍面積は7倍強。また、有明南地区や青海地区などの人が殆ど住んでいない地域を入れた場合は、30倍ほど。

大きく異なりますね。

【高島平2,3丁目】

高島平に行った事がないので、Google mapで高島平2,3丁目を見てみました。

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同じような形状の団地が30棟くらい広がっています。イメージ的には、辰巳団地に近いのでしょうか。

 

【高島平団地の特徴】

高島平2,3丁目に位置する高島平団地を調べてみると

・高島平団地は昭和40年代につくられた。8,287戸のUR賃貸住宅と1,883戸の分譲住宅

・わずか数年で新しい街に生まれ変わり、団地だけで3万人、宅地分譲や周辺住宅を合わせると4万人を超える人たちが住んだ

とのこと。

【豊洲地区の特徴】

一方豊洲地区は、面積が比較にならないので、同じような尺度で説明できませんが
・豊洲1-6丁目に関しては、都営団地は昭和40年代、URの公団は50年代が存在。2000年以降にできた多くの分譲マンション20000人弱が住居(総人口28000人)

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・有明地区に至っては、ほぼ分譲マンションで、ここ10年以内に7000人が住居。
・辰巳地区には、大きな都営団地が存在する。現在1万人ほど住んでいるが、今後15年をかけて立替。

・その他、地区内に、オフィス(豊洲、有明)、ショッピングモール、倉庫などが存在する。また、遊休地もある。

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高島平団地と比べて
・豊洲地区は分譲マンションの住民が多い。
・その他オフィスなどがあり住民以外の地域への流入もある。
・遊休地も多く存在し、さまざまな施設を建設する計画や余力がある。

広さを除いても、土地が様々な形で使われていることは大きな差異かと思われます。

【高島平は、2,3丁目だけでない】

人口構成のグラフが高島平2,3丁目だったので、1~3丁目しかないのかなと思いましたが、9丁目まであるんですね。

板橋区のHPにあった、H22年度の国勢調査の資料を基に人口を調べてみました

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記事のグラフでは65歳が4割弱を占めるとありましたが、2年前のデータなので、60歳以上の割合を丁目別でみてみます。

1丁目 19%
2丁目 45%
3丁目 43%
4丁目 28%
5丁目 31%
7丁目 23%
8丁目 15%
9丁目 35%
平均  33%

平均は、33%で、一番低い8丁目で15%です。

■記事の中盤

両地区の課題が上がっています

高島平は

・孤独死、老老介護 のこと

一方、豊洲地区

5歳以下の乳幼児は約8500人いるが、認可・認証保育施設の定員は3420人しかない。

待機児童対策で保育施設の拡充に追われ、高齢者向け施設の整備は進んでいない。

とのこと。

 

まず、施設の定員と比較するのは、5歳以下の乳幼児ではなく、入所希望者でしょう。

鈴木綾子江東区議のHPによると、江東区全体の乳幼児に対する入居希望者は40%ほど

その数字を使うと、豊洲地区の入居希望者は、3400人。豊洲地区の入居希望者の率は

他の地域よりも多そうな気がしますが、恐らく3000人後半の数字かと思われます。

 

高齢者向け施設に関しては、公営のものが塩浜に、民間は豊洲1丁目にプレール・ロヴェ豊洲という老人ホームがありますね。

 

■記事の後半

・東京は少子化がひどいのにも関わらず、地方の人口を吸収してしまっている

・社会保障費などの負担増が求められる

最後の締めは

安倍政権は6月、「人口1億人維持」という初の人口目標を定めた。働き手が減れば成長が止まる危機感からだ。だが、経済優先の対策を進めることが、解決策につながるのだろうか。

 都会への憧れや大量消費の暮らし、出世の階段といった「右肩上がり」の時代を支えた価値観にこだわらず、新たな価値観をつくることもできるはずだ。「人口減にっぽん」をどう生きるのか。シリーズを通じ読者とともに考えていきたい

 

確かに、新たな価値観を生む必要はありますね。

将来の日本は安泰ではなく生産人口が減っていくので、知的財産を生む教育をして、戦略的に海外へその知財を使った製品やサービスを打っていく必要があるかと思います。

また、今までの右肩上がりの安穏とした世の中ではないので、今まで実施してきた、社会的コストで下げられるところは下げ、流出しがちな利益を生む知財・人財は戦略的に資産として使っていく必要があるかと思います。

 

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